SRAM RED eTap 買ってみた 【実走編】

前回前々回に続いてeTapの話です。 まさか3つに別れるとは思わなんだ・・・w

さて、実際にeTap使ってみてとりあえず言いたいことは
eTapはええぞ!
というわけです。


まず何といってもフィーリングの良さ。 性能に直接関係あるわけではないですが、ストレスなくいかに気持ちよく乗れるか、って性能以上に大事だと思うんですよ。
 組み付ける前にカチカチ遊んでたときは値段の割にすごく安っぽいなーと思っていたボタンのタッチは実際に乗ってみると体の感覚とすごく良くマッチするというか。SRAMのダブルタップレバー触ったことある人ならわかると思いますが、あのチープな感じが見事にeTapでも再現されてて触ってて心地いいです。
 シマノのDi2は上質な感じのボタンタッチで、SRAM(eTap)がカチカチとチープな感触なのに対して、しっとりしてるというか、カチンカチン、という文章にするのがすごく難しい微妙な差なんですが(笑)、タッチの高級感はシマノDi2が上かなと。ボタン押したときの音はDi2の方が静かですしね。
 ただ、実際に乗ってみるとeTapのチープなボタンのタッチのほうが好感触。 はっきりとクリック感が伝わってくるのでしっかり押せたことがわかるのがいいですね。ロングライドとかで疲労が溜まってきたりして頭の中ドロドロな状態ではeTapのはっきりとしたクリック感はありがたいです。Di2だとクリック感がわかりにくかったりするので、特に冬場にウィンターグローブしてると指先の感覚がわかりにくかったりすると押したつもりが実際にはしっかり押せてない、というのが何回かありました。

そして左右で1つずつのボタン、独立している操作性というのもいいです。
 1つしか無いボタンでかつ大きさもちょうどいいので操作しやすいのが最高。
Di2の場合は機械式と同じく左レバーでフロント、右レバーでリアをシフトアップ、シフトダウンがそれぞれできるわけですが、一つ一つのボタンが小さいのと隣同士に配置されている関係で結構押し間違いがあるんですよね。特に冬用グローブしてるとなおさら。 慣れの問題もありますが、うっかり押し間違えて結構イライラする場面というのはありました。
 eTapでは右レバーのボタン押したらシフトアップ、左レバーのボタン押したらシフトダウン、同時押しでフロント変速、とこの上ないシンプルさ。 左右さえ間違わなければシフトミスしないというこの操作性は一回使うとやめられないとまらない。同時押しでフロント変速については、そもそもそんなに頻繁に変速しませんし基本両手でハンドル握ってるので気になりませんね。気になったことすら無かったですw あまり使わないフロント変速用にわざわざボタンつけるのがバカみたい、とeTap使うと思いますしきっとSRAMの開発者もそう思っていたに違いない。



変速性能に関してはフラグシップらしい性能ですね。
組付け前に思っていたDi2に比べるとなんかもっさりしてるように感じるディレイラーの動作とか、ワイヤレスゆえのタイムラグとか不安はありましたが実際に使うとまったく気にならないですね。タイムラグはまったく感じませんし、もっさりした感じもなく思った通りに変速してくれます。変速スピードもライダーの感覚に合わせて調整されてるんじゃない?という具合にフィーリングにずれがありません。 (Di2は設定変更で変速スピードを速くしたり遅くしたり出来ますが、あんまり速くすると変速機に体がついて行かないのでやめたほうがいいですw)
 ただ、eTapはDi2に比べると変速ショックが少し大きい気がします。変速したことがわかりやすい、とかどうとでもいえますが・・・w、機械式コンポと同じくらいなので極端に大きいわけでは無いですが。 eTapに限らずSRAMのリアディレイラーはシングルテンション構造になっているので、シマノのダブルテンション構造のディレイラーにはどうしても変速ショックの大きさ、スムーズさに関しては劣りますが、変速速度や変速の正確さはプロツアーでも使われるだけあって不満はありません。  新型のR9100系ではシマノもシングルテンション構造になっていますが機械式に試乗した感じだとやっぱりシマノの方がスムーズかなーとは思います。まぁそこはさすがシマノ、ということで。
 フロントは動きがちょっとオーバー気味なとこがあるのでDi2に比べるとチェーン落ちやすい気がしますね・・・実際1度落ちましたし。保険でチェーンキャッチャー付けといたほうがいいと思います。機械式REDではチェーンキャッチャーも付属してるんですけどね。SRAMの自信の表れかな・・・w
参考程度にeTap、Di2の変速時の動画を上げておきます。(リアだけですが)
eTap

Di2




バッテリーの持ちに関してはDi2の方が断然持ちますw
 eTapではフル充電して週に100kmのペースで使って1ヶ月ちょいくらいのライフでした。Di2は同じように使っても2ヶ月は普通に持ちます。 Di2はボタン押さない限りはバッテリーを使いませんが、eTapはリアディレイラーにセンサーが入ってるので保管中にバイク動かしたりするとその振動を感知して起動しちゃうのでそれでDi2に比べると余計にバッテリーを消費しやすいのかもしれません。その関係でリアのほうがバッテリーの減りは早いです。輪行時などはバッテリー外したほうがいいですが、部屋で保管するときとかは外さなくてもいいというかあんまし頻繁に外したりしたくないかなと。(理由は後述) 
 ただ、充電自体は45分で出来ますし、スペアバッテリー買っておけば出先で切れてしまっても簡単に交換できます。フロント、リアでバッテリーは共通なのでより残ってる方をリアにローテーションも可能です。 レバーのバッテリーはCR2032なので最悪コンビニで調達できます。(交換にはドライバーが要りますが) バッテリーがパーツごとで独立してるぶんそれぞれで充電・交換等必要ですが、日頃のメンテでチェックすればいいだけなのでそこまでデメリットでもないですね。

最後に、バッテリーの付け外しを必要以上に頻繁にしないほうがいい理由について。
バッテリーをはめて、最後にレバーでパチン、と固定するわけですがこのレバーが樹脂製なんですよねー。 

SRAMの樹脂パーツ・・・ウッ・・・ 昔のESC◯PEのシフトレバーとかブレーキレバーについてたちっこいベルも確かSRAMの樹脂パーツだったような・・・
てなわけで、ここのところが不安というか弱点になるんじゃないの?ってところです。プロが使ってテストもめっちゃやってたとはいえ樹脂が劣化するまで使い込んでは無いだろうしなぁ・・・w 
 あとバッテリーの固定方法も個人的にはもうちょっとイケただろ、と思いますね。レバーを開けるとバッテリーがポロッと外れてしまうんですが、走行中とかに何かの拍子にレバー開いちゃうとまずい気がするんですが・・・。バッテリーとディレイラー本体にそれぞれレールみたいな溝作っておいて、スライドして装着して最後レバーでパチン、じゃダメだったんかな、と。 多分プロがレース中でも簡単にバッテリー変えられるように、でこうなったとは思いますが。
・・・まぁ何年持つか気にしつつ使っていこうと思いますw



そんなこんなで感じたことをとりあえず文章にしてみましたが凄い量になってしまった・・・w
使って感じたのは、とにかく使ってて気持ちいいし楽しいということですね。 難しいことを考えずに、ただ自転車に乗るのを楽しむためのコンポという印象です。 よく電動コンポは「愉しさ」が無いなんて言われますが、たしかにeTapも機械式にはかなわない部分というのもありますし、そのかなわない部分が機械式ならではの良さだと思います。それでも乗ってて気持ちいいし楽しいですね。ただの電動コンポで終わってないというか、SRAMらしい味というか遊び心なんかも感じられる、今までになかったいいコンポだと思います。 間違いなく最先端のコンポです。

このブログの人気の投稿

韓国の自転車事情について

FX Sport Carbon 4 を通勤用にカスタムの巻

TIMEは死んだのか?